悲しいお知らせです。あけぼの会のホームページで「再発患者の治療日記」を連載してくれていた二人が相次いで亡くなりました。一人は高知の楠井さんで3月7日に、もう一人は鳥取の井上さんで、その四日後の11日でした。楠井さんは51歳、井上さんは48歳、二人とも若すぎました。二人のインテリ女性を失って、乳がんの怖さ、しつこさを改めて認識させられています。

昨年10月の30周年記念全国大会の前日、全国支部長会議(トップページに写真あり)には参加して、建設的な意見を述べてくれました。あのときがみんなとのお別れになろうとは、集まった全国の支部長たちは想像できませんでした。

私もこの仕事を30年続けてきて、惜しい人たちがこの病気に勝てなくて死んでいくのを見てきました。勿論、あけぼの会がなければ出会うこともなかった人たちですが、会を通じて、知り合って、そして、別れがある。人生のうねり、一期一会。もう一度、会えるものなら会いたい、といつも思います。

私は「ご冥福を祈る」という言葉が好きではありません。代わりに、最後まで弱音を吐かず、正々堂々と闘って逝った、彼女たちの人生の終わり方を褒め称えたいと思います。お母さんとしても子供さんを立派に育て上げ、ご主人にその見事な生き方を誇りに思ってもらい、愛する家族の胸の中に永遠に生き続けることでしょう。

あなたがたが‘誇り高く美しく’生きた姿を私たちも忘れません。ありのままの闘病記を読んで元気をもらった人たちが、これからもあなたがたの粘りを引き継いで生きていきます。長い間の闘病は決して楽ではなかったでしょう。すべてから解放された今、どうかゆっくりお休みください。ありがとう。みんなに代わってお礼を申し上げます。

2009年3月24日