4月29日、昭和天皇誕生日、孫のリラが8歳になった。近くのイタリアンでハッピーバースデー。ピザとボンゴレスパとサラダ。ケーキを持参すると、ローソクに火を点けて店員が頃合を見て、歌いながらテーブルに運んでくれる。店内一同、共に歌って盛り上げてくれる。奇しくもこの孫が生まれた病院はおじいちゃんが今いる施設から目と鼻の先。これを輪廻というか。あの年の4月末も寒くて、日本から駆けつけた私はすぐ風邪を引いた。今回は雨知らずの好天続きだったのが、5月に入って急に真冬に逆戻りしたように冷たい。
日本は大型連休、こちらは今日月曜だけバンクホリデーで休日、近くのリージェントパークでクラスの子達16人集めてお子様パーティ、カップケーキやジャラジャラ小物プレゼントは人数分用意したが私におにぎりを作ってくれというので、困っている。苦手なのだ。でも一つくらい役に立たなければ、とがんばることにした。娘も誕生日が4月1日だった。眼鏡が壊れて新調するというので、それを買ってあげることにした。そして入った眼鏡屋だが、店員の饒舌なる誘いに乗せられて、危うく500ポンドの眼鏡を買いそうになった。
換算すると約75,000円、買うべきだったのかなあ。とにかくフレームがトム・フォード(イタリアのデザイナー)で半分はフレーム代。そんな有名な眼鏡のふちでなくても、見えればいいんじゃない?どう見ても高い。娘は誘惑に負けて、私に半分出してくれればいい、なんて言い出す。自分もトムの眼鏡をかけた店員の口車に乗ってはだめ。外でコーヒー飲んで(頭を冷やしてから)決めようと提案する。娘も覚醒、そうしようとなって、難を逃れた。カードでサインの時代、財布の紐を握るという日本語が死語になりましたわね。
帰国が迫ってきた。あれこれし残したことをしておかないとこの次戻るのが11月までなさそうなのだ。7,8月の運賃が高い。お金の話ばかりしているが、先般の火山噴火で航空会社の経済負担も膨れ上がり、その付けが廻ってきたらしい。今に世界のエアライン総つぶれになるのではなかろうか。JAL再起可能なんて、みな信じているのだろうか。赤字路線廃止運動をしていると聞く。でも飛ぶたびに赤字が増えるのが目に見えていて、それをまた税金でカバーし続けるなんて、まじめに働く国民には割りの合わない話しではないの。
6日には選挙。三党の党首が声を嗄らして、わめいている。労働党から保守党が政権奪取する予想が勝っている。ブラウン首相のイメージが悪くて、ちょっと小沢さんに似ている?雰囲気でも損している。おまけにマイクを付けたままの失言が流れたりして、弱り目に祟り目。あと数日でこの国は変わる、という叫びを何度も聞いた。日本は高速を1000円にしたり、子供手当を支給したり、ダム工事を中止したりだが、さて普天間基地はどうした、これだって、国民は誰も5月末まで代替地を決められるなんて信じてはいなかった話。
この国に住んでみると日本がいかにモノトーン国かがわかる。ここは雑多民族が乱れ住んでいて人間の往来風景が美しくない、調和もない、でもこれが普通なのだ。二つの店で万引きがしょっ引かれるシーンを見た。東欧系女3人は洋品店で、国籍不明の男2人はスーパーで。これが目的で来ている外国人もいるのではないか。映画を観ているようだった。