●先月16日の猛台風からのご無沙汰。あの日、不吉な予感の中、私の9時発福岡行きがキャンセルになっていないのをネットで確認してから、羽田へ向かう。しかし、着いてみれば、電光掲示板に欠航の文字、も少し早く腹を決めてくれ。後でわかったのだが、欠航公式発表は出発のきっかり2時間前にする。知らなかった。出鼻をくじかれ、すたこら帰宅、メールチェックしたら、キャンセル通知が7:01に入っていた。祈る思いで私の来福を待っていた福岡の深野さん他みなさんをがっかりさせてしまった。私も本当に行きたかった。

●そして10月1日、京都の清水寺をピンクにライトアップする粋なアイディアはエスティローダーさん、招待されて、日帰りで行って来た。地元京都支部が滋賀からの応援も得て、有志総勢20人、当日11時から5時まで3交替でビラ配りに駆り出された。あの日は10月というのに、真夏より暑かった。その(くそ)暑い日差しの中で、関西代表は帽子もかぶらず必死に配って、2400枚を6時間で配り終えた。あけぼの会の会員は、とにかくどんな時も真摯なのだ。頭が下がる。ご苦労さんでしたね、会長は何もしないで、すみません。

●帰りタクシーを予約していたのに、なぜか時間に1台もいなくて、短気な私は清水の通りを下まで突っ走った。新幹線に乗りたいのよ、と叫びながら。エスコート役のAZのK君が私の荷物を持って後から追いかけてくる。何故か私が先導なのだ。K君は老いた私が暗い坂道でずっこけたら、自分の責任になる、どうか走らないで、と悲鳴を上げている。自分の責任を問われることが頭に浮かぶなんて、不純ではない?転べば痛いから、とかいうのならわかるのだが。その走りで予定より1台早いのぞみに飛び乗った会長は偉かった。

●人生すべからずこうでなくちゃ、目的に向かって走るのだ。さて、今はあれこれ忙しい。35周年記念大会のプログラムがようやく出来上がって、7日には全国に向けて発送される。

それを見てからでも遅くはないので、とにかくどなたも来てほしい、今のところ定員の半数にも及んでいない。素晴らしいピアノトリオコンサートもあるというのに。それと朝日ホールでの大会は今年で終わりになる予定。あけぼの会の体力ではもう続けられないのが本音、だから余計にどなたも来てほしいと願っている。あの一日の感動は一見に値する。

●そして、韓国、9日~13日まで、日本参加は今年も総勢17名。私にオープニングスピーチを頼んできた。名誉なこと、今日スピーチ原稿を書いて、先方に送った。英語版をハングルに直して準備するという。明日はスライドを作って、これも出発前に送る。昨年、日韓交流会で日本に来てくれた韓国の同胞と再会できるのが何よりうれしい。着いた日に合流夕食会を計画してくれている。私は今回は頼まれていく形なので、お迎えのリムジンが空港に来るらしい。すごい待遇!長年の働きのご褒美と、ありがたく受けることにした。

●「ワットさんのALS物語」という本がようやく見えてきた。写真も少し載せるので、今、最終のキャプションチェックをしているところ、思い切りがないと物は作れない。欲を言えば切りがないからだ。それを知って、お任せした。私の性格では数段の進歩。形になるのがとてもうれしい。出版のヴィゴラス社には、いくら感謝してもし切れない。みなさんも私の夫と子供たちのドラマをもう一度思い出す日が近いことを心待ちにしていてほしい。

Mailto
ワット隆子:akebonok@d9.dion.ne.jp

京都・清水寺(提供:エスティローダ社)

京都・清水寺 (提供:エスティローダ社)