●私が毎日欠かさず実行しているのは朝の公園行きと夕方からの白ワインと寝る前の数独、あと食べるものにも気をつけるようにしていて、バナナ1本、チーズ1片、卵1個~2個、など最低限食べることに決めている。現役をしりぞくとおのずと思い出の中に浸りがちになり、数独を始めると決まって思い出すのが夫を連れてパリを訪れたときのホテルのコーヒーショップだったり、ロンドンの地下鉄だったりする。またこれは数独とは関係ないが、ヒースロー空港内のANAのラウンジのお手洗いに入ってもいつも一人だったこと、なぜか、他の人に出くわしたことがなかったことなどを思い出す。天井が高くてドアが長かった。
●先ほどから内田裕也氏が昨日亡くなった、とテレビが特別番組で伝えている。享年79。奥さんの樹木希林さんが亡くなって丁度半年後。なぜか、夫婦のどちらかが先に逝くと、大体半年後に残った方があとを追うパターンをよく聞く。自然界の法則なのだろうか。79といえば私も同じ年、今すぐ死んでもおかしくない。新聞の訃報欄にもこの年齢が出ることがあり、終末の覚悟をそろそろしなければと思う。でもまだ身辺整理ができていない。整理とは、即ち、物を少なくすること。テレビで見た樹木さんのお宅はすっきり片付いていて、バラバラ物が置いてなく、実にすがすがしく、あのかたの性格が現われていた。
●ついでだが、娘さん一家がロンドンに住んでおられるとか。それを聞いて、突然思った。「そうだ、私も今はフリーの身、どこに住んでもいいのだ。この家で、一人さみしく起居しなければという縛りはどこにもない、私は自由、何故気がつかなかったのか。猫のジローが問題なだけ。この年で死ぬ人もいるのだ。今、何でもしなければ」。焦ってきた。
●と言いながら、今、近所の人が私の英語教室の準備をしてくれている。名づけて「ワットさんのシルバー英語教室」。先生は私、生徒さんはシルバー年齢層。Good ideaでしょ?来てくれる人がいるか、来月クラス開き。場所も押さえ、今、宣伝用のチラシを作ってくれている。だから、本当のところ、外国にトンズラするわけにはいかない――。まあ、ここは欲張って、あれこれ織り込んで、人生設計を立て直せばよいか?やってみます。 ワット takakowatt@gmail.com
今日の一首: もう一度やり直しても同じ悔い 胸にしまって終点まで乗る
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