●なんと、富樫さん、14日土曜日、緊急退院!千葉のお家に帰りました。退院に緊急はないのですが、うれしい想定外だった。丁度1ヶ月ぶり?ご主人、息子さん夫婦+お孫さん、全員そろって、迎えに来てくれました。ご家族の喜びが目に浮かぶ、感動の瞬間!よかったよかった、全国のみなさん、応援ありがとう!(本人に成り代わって御礼申し上げます)これからは自宅で、日に2リットルの水とお薬もきちんと飲むのが仕事です。早速、この月曜は通院第一回目。そんな中、私の帰国も秒読みになって、気ぜわしくなってきている。

●それがこの私、キョウシンショウかもしれない。去る木曜の夜中、妙な夢を見た感じで目が覚めると胸の中心がキューッと締め付けられる急激な痛み。それは規則正しく押し寄せて、ちょっと去る。全面退いたかと思うと、まだ続いている。初めての経験、人はこんなとき救急車を呼ぶのかなあ、でも寝巻き姿だし・・・とバカなことを考えて、面倒くさくなったので、デパスを追加のみして、寝てしまった。朝になったら、収まっていた。が、Yahoo で調べてみたら、なんと立派な病名に症状が酷似しているではないか。

●6年前、息子がまだサンフランシスコにいたころ、車に乗ろうと身をかがめた瞬間、胸に激痛、息を止めて痛みが去るのを待ったことを思い出した。帰国後、あのやさしい首藤先生に相談すると、すぐ診てもらうべきと言われ、ドクターも紹介してもらったのに、この不届きもの、行かなかった。あれ以来、すっかり忘れていた私の心臓物語、終わっていなかったみたい。先生、今度は誓って真剣に取り組みます、自宅で孤老死はいやなので。

●ほんの数日前「50代に戻りました宣言」をして、このハプニングでは様が悪い。Yahooに「男性は60代、女性は70代に多い」と書いてある。面白くない。一人で帰国する自信がなくなって来た。というのも、先日息子とケンブリッジまで行って一日散策、青空マーケットでアンティーク調の鏡を買ってしまった。ケンブリッジは夫が大学時代を過ごしたゆかりの地、こんなところで大学に行ったMr. Wattはすごい人だったんだね。

●鏡は楕円形なのだが、ちょっと横が長過ぎた。私のスーツケースに入らない。息子の、より大きいのを借りることにしたが、必然的により重くなる。どうしよう、空身で帰ってもいいはずなのに、根が欲張り、なんとしてもあの鏡を持ち帰りたい。鏡で命を縮めることになるなんて。そういえば、最近、頻繁に頭が痛いことがあって、頭痛薬を飲んでいた。頭痛は私の人生には珍しいことで、頭痛薬の買い置きもないくらい、事務局でみなさんに恵んでもらって飲んでいた。あれはキョウシンショウの前兆だったのだろうか。

●こっちの病院へ行くにも月曜しかない。一回きりではすまないので、日本に帰って診てもらったほうがいい。機中で胸キューが始まったら、どうしよう。ビンラディンの復讐テロを恐れていた私が、今は自分のシンゾー自爆のほうが怖くなっている。この気がかりをまだ息子に告げていない、告げるべきか。日、月、火の三日間、夫を訪ねて、せっせと看病する振りをしなければ。毎回、今生の別れと思って去っていたのだが、今回こそ次はいつ戻れるかわからなくなった。今日はあのリリオと4ヶ月ぶりの再会の日。彼女も私との再会を泣いて喜んでくれるのがわかるので、感動の瞬間が待ち遠しくてならない。