これまでの「今日の一首」③2020年1月〜
●喪失といわない片胸そっと秘め 四十余年を凛と生きけり (2020/1/1)
●主導権 がんごときには譲るまい 手綱離さずおのれを生きる (2020/1/8)
●四六時中何か気になりわからずに 年を取るとはうろたえること(2020/1/16)
●去り際に忘れ物なきか問われたら 吸殻ぐらいと答うればよし (2020/1/23)
●２０３０ (2ゼロ3ゼロ)冬季五輪の開催地 今から騒ぐな吾亡き後のこと (2020/1/30)
●蕗のとう今年も天ぷらしみじみと 一人で生きる意味を見つけん (2020/2/7)
●変貌す90歳の友見舞い来て 10年後のわれや紅梅に聞く (2020/2/13)
●ランバダを踊りし日もあり公園に 月日戻らず君も戻らず (2020/2/20)
●今生の別れ告げえず「また来るね」この嘘許せしらじらしくも (2020/2/28)
●満州の記憶なけれどちちははよ 大陸の血がわが身を駆ける (2020/3/6)
●詠みたまえ鎮魂のうた亡き友へ 悲しみの中悲しみ癒さん (2020/3/12)
●いとしきは我を見上ぐる雀っこ 別れ惜しんであと追い来たる (2020/7/31)
●消してほし我が百の悔いそのすべて 聞かぬふりして百日紅逝く (2020/8/25)
●笑み惜しみ目伏せ気まずく擦れちがう 日本人われ狭量の民 (2020/9/30)
●AW（エー・ダブリュー）頭文字あり眼鏡入れ T（ティー）書き足して亡夫と添い寝 (2020/10/9)
●百までも生きたいのなら曼殊沙華 朝焼け空にそっと伝えん (2020/10/26)
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