●今日は母の日。日本はアメリカと同じ、5月の第2日曜日、しかし、イギリスはイースター(復活祭)の前 のレントという期間が始まって4週目の日曜日と決まっていて、基本的に「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」、ややこしい。復活祭とは十字架にかけられて死んだイエス・キリストが三日目に復活したことを記念する日。「レントとは受難節。イースターまでの40日間、断食をして、自分の行いを悔い改める期間」勿論、今の時代に完全断食する人はまずいなくて、個人的に我慢するものを決めている・・・(Yahoo から)

●今、こちらは朝5時半、日本は午後1時半なので、全国のあけぼの会有志が街頭キャンペーンを終えて、達成感満々でランチ会でもしているでしょう。昨年は総勢800人近かったので、今年は1000を越えただろうか。このキャンペーンに関する過去の新聞広告を病床の副会長さんがHPに紹介してくれていた。感動!みなさん、もう見ましたか。大変な作業だったでしょう、すみませんね、休み休みでいいからね。この地道なキャンペーンで乳がんの検診率が上がって、必然的に乳がん死が減るのが最終目的なのだが、さて果たして?

●「キャンペーン」にどれだけの効果があるか、27年も続けてきて、数字の上では大した変化向上は見えていない。しかし、私たちは体験者として、心を伝える義務があると信じている。マスコミは目新しくない事柄は取り上げない。毎年同じことを繰り返しているのは面白くないという。でも私たちはマスコミを喜ばすために、続けているのではない。大事なのは「乳がんの早期発見のためには自己検診をして」というメッセージを受け留めた人が自分の胸に手を当てること。単純なこのことを繰り返し伝えてほしいだけなのにね。

●キャンディーズの田中好子さんが先日、乳がんが原因で亡くなった。ラストメッセージをテレビで流して涙を誘ったが、ご夫君の過剰演出には不快感しか残らなかった。死者を心から慕う気持ちなら、静かに瞑目しかないはず。「乳がん死」、マスコミは騒ぎ出した。あけぼの会にもテレビ局や新聞社から取材の依頼がいくつか入った。しかし、主旨を聞いて、全部お断りした。よくわかった人が作る番組や記事なら協力したいが、わからない人が、ただその場限りの内容で、わかった風に仕上げる。まじめに取り組んでくれ給え。

●娘がバンコクから一時帰国、1日に来て、早や明日は帰るあわただしい日程だが、この間、息子が少し息抜きをしている。夕べは娘に付いて、ホームへ行くと、ただならぬ臭気。娘は「よかったわね」と喜んでいる。私も手伝うのかなあ、こういうことは不慣れ不得手なんだけど、では何のために日本から来たのよねえ。お尻は広い範囲で赤くただれて、そこへ塗り薬を塗り過ぎて、じとじとしているから始末が悪い。胸の胃ろうの管を差し込むところも血の色をして、おまけにパッチを抑えるテープの箇所に水ぶくれができている。

●かわいそうで見ていられない。しかし、このシステムのお陰で生かされているのだから、なんともできない。昨年10月、74歳になった。人に会うのが好き、世界を飛び回るのが好き、多趣味の人、健康なら、いくらも行きたい国、会いたい人々、したいことがまだまだあっただろうに。ベッドに沈んだまま、何を思いやっているか、誰も知る由もない。